主な研究成果は2つある。1つは、分析枠組みとして、イノベーション・システム論とグローバル・バリュー・チェーン(GVC)研究の融合を試みたことである。ミャンマーの伝統産業の今後の発展の可能性は、如何にGVCに参入し、また、その中で活路を見出すのかにかかっている。従って、本研究の遂行には2つの理論の融合が必要であった。 2つ目は、地方に点在するミャンマーの伝統産業がGVCに入り、成長する手段として、国際ツーリズムが有効であることを見出したことである。‘フォーマル’な輸出に代わり、国際ツーリズムが如何にGVCへの参入とその後の産業の成長に寄与し得るのか、本研究はそのメカニズムを明らかにした。
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