全国の先進事例調査ならびに福島県いわき市において多様な主体で構成される検討会を設置し、モデルツアーを3回実施した。その結果、ユニバーサルツーリズムを推進していくには、社会的意義の再確認、戦略的機会の確保、多様な当事者ニーズの発掘、そしてまちづくり活動としての展開の4つの要素が必要であることが明らかになった。また、さまざまな当事者ニーズに応えるプロセスは、多様な主体を有機的に連携させる力を有し、社会的ネットワークを構築することが明らかになった。今後の課題は、健常者ニーズで構築されたコンテンツを、当事者基準による新たな楽しみ方、学び方を発信することと、その共有方法の開発である。
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