2015~2018年度(1年延長・実質3年)までの研究期間の中で、世界遺産ヴァラッロのサクロ・モンテの最初期の彩色木彫群をイタリア美術史に正しく位置づけるため、ヴァラッロだけでなく、北西イタリアの各地の教会堂や博物館に現存している中世末期から17世紀頃までの彩色木彫群を調査・実見、写真撮影し、併せて資料や文献の収集・閲覧を行った。そしてサクロ・モンテ管理運営財団の協力を得て、許可された範囲内で、ヴァラッロのサクロ・モンテの彩色木彫群の同定や現状把握を行い、構造や制作者、制作年代を明らかにするよう努め、2016年度は口頭で、また2018年度は論考として成果の一部を発表した。
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