美術工芸史的観点から「天覧」に注目し、天皇の行幸(巡幸)の際に何故、美術工芸作品が「天覧」されるのか、また「天覧」による「権威付け」がどのようなプロセスで地域の美術工芸振興にまで及んだのかについて明らかにすることを目的として、明治期以降昭和戦前期までの天皇による「天覧」、皇后以下皇室関係者による「台覧」について調査を行った。また「天覧」「台覧」に関わった地方の工房あるいは職人たちの活動実態の把握を目的として、地方の工芸家による万国博覧会をはじめとする各種博覧会における工芸作品の出品状況および出品内容の把握を進め、地方の工芸家および工房の活動範囲について把握し、その成果の一部を発表した。
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