本研究は、語り手が一人称で語るナラティヴ(「介入する作者」)を繰り返し用いたE. M. Forster と、それとは対照的に、「意識の流れ」の手法に代表される、作者の存在を感じさせない実験的手法を用いた Virginia Woolfの作品に見られるイングリッシュネスの実態を明らかにするために、まずモダニズム期の教養小説において、彼らがいかにして若者と国家の離反を描いているかを分析し、その後、1930年代から彼らの野外劇がどのようにして「小さなイングランド」を提示するようになったのかを明らかにするものである。
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