• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2015 年度 実施状況報告書

日本手話の源流を探るための離島手話学術調査

研究課題

研究課題/領域番号 15K12875
研究機関京都工芸繊維大学

研究代表者

神田 和幸  京都工芸繊維大学, 拡張コミュニティエイド研究センター, 教授 (70132123)

研究分担者 木村 勉  豊田工業高等専門学校, 情報工学科, 准教授 (80225044)
研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2017-03-31
キーワード手話 / 源流 / 未就学聾者
研究実績の概要

Ⅰ.佐渡調査と研究発表
本年度は新潟県佐渡市の未就学聾者(A氏)の手話収録を2回実施し、その分析結果の中間報告を行った。準備調査として平成27年6月20日佐渡市を訪問、A氏のご家族の了承を得るべく調査目的を説明がてら撮影環境を確認すべくA氏宅を訪問した。ご家族からは快諾を得て第1回調査録画は平成27年7月19日A氏宅にカメラ4台を設置し、自由会話の形で、A氏(未就学聾者)、A氏夫人(就学聾者)、嫁(聴者、手話通訳者)の3人の対話を約1時間収録した。第2回調査録画は平成27年8月1日古い写真などをご用意いただき同じメンバーで思い出話をしていただいた。その結果、今は使用していない手話、独自の家庭手話など、貴重な資料が収録できた。
中間発表1として平成27年10月16日佐渡市で開催した京都工芸繊維大学拡張コミュニティエイド研究センター秋季セミナー「高齢者社会と地域のかかわり」において、基調講演:神田和幸「手話の源流を探る」、研究発表1:木村勉「未就学聾者手話のデータ収集」として、分析結果の中間発表を行った。また中間発表2として平成28年3月28日第130回ヒューマンインタフェース学会研究会「高齢者、障がい者支援技術および一般」において、「手話の変遷モデルと源流調査」神田 和幸・木村 及び「離島における聾者ホームサインのデータ収集に関する調査報告」木村 勉・神田 和幸として発表した。
Ⅱ.他地域の未就学聾者調査
上記A氏は我々の調査後すぐに逝去された。次の調査対象を探索すべく平成27年10月新潟市NPOにいまーるの協力を得て研修旅行に同行し新潟県内の聾者情報を聞き出した。妙高地区に未就学聾者が数名いるとの情報を得た。また新潟市西蒲区の情報があり、同年11月現地調査したが、確認には至らなかった。以上の結果を基に平成28年2月、3月、NPOにいまーると次年度調査について打ち合わせをした。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の予定通り、佐渡の未就学聾者とは家庭との折衝にも成功し、2回の収録を実施できたが、被験者の死亡により今後の収録が不可能になったため、別の被験者について情報収集から始めなければならなくなった。
しかし分析は順調であり、中間発表をすることができた。
次年度は収集情報を元に、家族交渉から始めることになるが、概ねの予想はできている。

今後の研究の推進方策

1.現在情報が確定している別の調査対象について、家族の了解を十分に得た上で、録画する予定である。
2.すでに収集した資料の分析もまだ完了していないため、家族の協力や手話専門家の協力を得て、分析を進め、報告する計画である。
3.調査地を新潟方面に限定する。当初の計画では全国的な調査を想定していたが、地域により個人情報秘匿が厳しい地域もあり、困難が予想されるため、研究期間が短いこともあって、本研究では地域を限定することにしたが、理論的な面での不都合はない。

次年度使用額が生じた理由

分担者が旅費等の支出に他の資金を充当し研究をしたため、次年度への繰越の申請があり、統括者は事情を調査した上で承認した。繰越申請内容は、次年度は分担額が少なく、国内外の発表のための旅費が不足することが明白であり、今年度分旅費は別途資金を活用したとのことであった。

次年度使用額の使用計画

次年度は分担者の分担額が少なく研究活動に支障を来すため、本年度からの繰越を充当し、国内外の研究結果発表の旅費に充当させる。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2017 2016 2015

すべて 雑誌論文 (2件) (うちオープンアクセス 2件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (2件) (うち招待講演 1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 手話の変遷モデルと源流調査2016

    • 著者名/発表者名
      神田和幸・木村勉
    • 雑誌名

      ヒューマンインタフェース学会研究報告集

      巻: Vol.18.No.1 ページ: 41-44

    • オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] 離島における聾者ホームサインのデータ収集に関する調査報告2016

    • 著者名/発表者名
      木村勉・神田和幸
    • 雑誌名

      ヒューマンインタフェース学会研究報告集

      巻: Vol.18.No.1 ページ: 45-48

    • オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [学会発表] 手話の源流を探る2015

    • 著者名/発表者名
      神田和幸
    • 学会等名
      京都工芸繊維大学拡張コミュニティエイド研究センター秋季セミナー
    • 発表場所
      新潟県佐渡市ゲストハウス美一
    • 年月日
      2015-10-16
    • 招待講演
  • [学会発表] 未就学聾者手話のデータ収集2015

    • 著者名/発表者名
      木村勉
    • 学会等名
      京都工芸繊維大学拡張コミュニティエイド研究センター秋季セミナー
    • 発表場所
      新潟県佐渡市ゲストハウス美一
    • 年月日
      2015-10-16
  • [図書] 中島平三教授退官記念論文集(仮題)2017

    • 著者名/発表者名
      神田和幸
    • 総ページ数
      未定
    • 出版者
      開拓者

URL: 

公開日: 2017-01-06  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi