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2015 年度 実施状況報告書

英語語彙表構築法についての研究

研究課題

研究課題/領域番号 15K12889
研究機関北海道大学

研究代表者

園田 勝英  北海道大学, メディア・コミュニケーション研究院, 教授 (70113694)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2017-03-31
キーワード転換(conversion) / 動詞分類 / LとR / 名詞転換動詞 / 辞書データベース
研究実績の概要

英語語彙の基礎データベースとして Longman Dictionary of Contemporary English 5th edition (以下, LDOCE5)のXML版を採用し、新英語語彙表のための分析を行った。その為に、動詞に関する音声情報、文法情報、意味情報、語用論的情報がどのような場所に、どのような形で LDOCE5 に格納されているかについての分析を進めた。それに基づいて、以下の動詞に関する情報の抽出と動詞の分類に関する研究を進めた。
(1) 同綴りの名詞が存在する動詞をLDOCE5から網羅的に抽出した。その数は約2200であった。この同形の動詞と名詞の対、約2200の1つひとつについて、動詞と名詞の意味関係を観察し分類を進めた。現在のところ1200の対についての分類が終了している。その結果、動詞と名詞の意味関係は少数のパターンに分類できる見通しがついた。
(2)LDOCE5に見出し語として記載されている約6000の動詞について、形態的観点から粗い分類を行った。その結果は、複合動詞140, 接辞動詞1785, 句動詞 1017, 名詞転換動詞 1300, 形容詞転換動詞 400, その他であった。
(3) 日本人が英語語彙を学習する際に L と R の区別が重要であるが、このことと英語語彙表の関係について研究を行った。具体的には、この問題についてのサーベイを行い、さらに、LDOCE5から L とR の最小対の網羅的抽出を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

(1) 句動詞の分析が予定通り進行していない。当初の予定では初年度において、辞書に記述されている動詞と前置詞・不変化詞の結合を網羅的に抽出し、それらを分類分析する予定であった。現在のところ、動詞と前置詞・不変化詞の結合について、辞書内のいくつかの場所に分散して記述されていることが明らかになった。これらを網羅的に抽出する作業はまだ開始できていない。
(2) 動詞の意味の分析と分類については、概念意味論からの研究やLevinらの語彙意味論を援用する予定であったが、この方面の作業も当初の予定からは遅れている。これは、Karin Kipper らによる英語動詞の意味分類の研究(VerbNet)について、サーベイを行うことが必要になったためである。
(3) 名詞に基づく動詞の全容を明らかにする作業は、上記「研究実績の概要」に書いたとおりすべて終了していない。

今後の研究の推進方策

以下のような手順と方策を用いて今後の研究を進める。
(1) 句動詞、転換動詞、オノマトペ、接辞動詞についての分類を終了させる。
(2) 上記に基づいて、動詞と関連する名詞の分類の可能性を探る。このときには、LDOCE5に加えて、各種コーパスを用いる。
(3) 動詞の分類作業の結果にもとづき、最終的な目標である、語彙学習における学習負担量を定量的に取り扱う研究の端緒を得たい。

次年度使用額が生じた理由

予定していたコンピュータのための予算が、予定よりも小額になったため。

次年度使用額の使用計画

コンピュータのソフトウェア代として使用する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2016 2015

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] L/R と小学校英語教育2016

    • 著者名/発表者名
      園田勝英
    • 学会等名
      JACET語彙研究会
    • 発表場所
      東京電気大学北千住キャンパス
    • 年月日
      2016-03-05
  • [学会発表] 日英語における動詞語彙の量的構造2015

    • 著者名/発表者名
      園田勝英
    • 学会等名
      英語コーパス学会
    • 発表場所
      愛知大学名古屋キャンパス
    • 年月日
      2015-10-04

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公開日: 2017-01-06  

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