研究課題
本年度の研究会は、第1回目を7月8日(ベトナム・ハノイのPhung Dong大学の林康仁先生も参加)、第2回目を9月3日、第3回を12月16日(2015年までの研究分担者の武井直紀先生参加)、第4回を2018年2月10日(神戸と東京の2拠点からの遠隔会議システム使用)の計4回を開催。また2017年9月6日~9日にタイ、ラオスでの調査を実施した。調査結果の分析から、身近に使う語彙(教室での指示語、教科書に頻出する漢字、自分の氏名を漢字書きにしたもの、など)は親しみを持っていることが判明した。一方、本研究課題は、漢字学習をむずかしいものと捉えるのを解消することにあるため、親しみのある場を想定して、そこで使用される語彙を漢字で覚えることから入っていくこととした。また、そうした漢字が、日本語教科書で、どう教えられているかを 基本語彙の作成(尾崎)によって確認し、それらを考慮した上で、新たな漢字教材の作成に取り組んだ。そして、親しみのある場面を抽出し、その中から5場面(天気・季節、大学の生活、病気・薬、旅行、恋愛・結婚)を選び、「使える漢字シリーズ1~5」の作成に取り組んだ。作成のポイントは、①楽しく漢字を学べる・覚えられることを目指すもの、②日常生活のテーマごとに1つの漢字をまとめて示すもの、③漢字はむずかしいものでなく、日本語教科書でよく使われる基本的漢字から選択、④漢字や熟語の意味の理解を助けるためのイラスト・写真などをなるべく多く取り入れたカラー印刷。、の4点である。3月に完成したシリーズを、昨年度までの調査に協力してくれた各教育機関に送付し、今後使用をしてもらい、評価点・改善点のフィードバックを依頼した。今後も引き続き、教材に改良を重ねる予定である。
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すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)
神戸学院大学グローバル・コミュニケーション学会紀要
巻: 第3号 ページ: 17-32
JSL漢字学習研究会誌
巻: 第10号 ページ: 56-61
巻: 第2号 ページ: 17-30