研究課題/領域番号 |
15K12921
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研究機関 | 立教大学 |
研究代表者 |
今井 朋子 (田村朋子) 立教大学, ランゲージセンター, 特定課題研究員 (70465673)
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研究分担者 |
野村 佑子 立教大学, ランゲージセンター, 教育講師 (20712954)
星 久美子 信州大学, 人文学部, 特任准教授 (20572142)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 大学英語プレゼンテーション教育 / グローバルに活躍する社会人 / 聴衆への意識 / 文学教材の活用 / 日英比較対照 / 日英語差異の意識化 |
研究実績の概要 |
平成27年度は、英語教育の観点からの研究においては、国際的な舞台において英語でプレゼンテーションをする機会にある様々な分野のグローバルに活躍する社会人(商社勤務、放送業界、技術者など)に、日本人が英語でプレゼンテーションを行う上での意識や課題などについてインタビュー調査を行った。特に、プレゼンターの聴衆への意識に焦点を当て分析を行い、その結果を平成28年3月13日に日本英語教育学会(於:早稲田大学)で発表した。 社会言語学・認知言語学の観点からの研究においては、日英談話データの分析によって、日本語母語話者と英語母語話者が同一状況について異なる対象に焦点を当てて言語化する傾向があることを明らかにし、日本語母語話者がよりよい英語の話し手になるためには、単に言語を英語に置き換えるだけでなく、両言語話者の焦点の当て方の差異をも意識することが必要であることがわかった。これを平成27年11月21日に行われた日本英語学会33回大会(於:関西外国語大学)において発表した。 英文学の観点からの研究においては、東京女子大学教養学部の一年次リーディングの授業において文学作品の読解とプレゼンテーションを融合させたリーディング・サークルというアクティビティを実践し、その報告を平成28年2月22日に行われたThe 7th Annual Liberlit Conference(於:東京女子大学)で行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
交付申請書に記載した研究計画通りに、概ね研究を進めることができたため。
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今後の研究の推進方策 |
平成28年度は、引き続き、社会人へのインタビュー調査を実施し、日本人が英語でプレゼンテーションを行う上での意識や課題を様々な角度から明らかにする。 また、実際に英米式のプレゼンテーションを体感し、思考形成、自己表現・発信力の養成がどのように行われているか、それを日本人に応用する可能性について検討する。米国、英国でのプレゼンテーション教育の実地調査(大学の英語プレゼンテーションクラスの調査、パブリック・スピーキング/プレゼンテーションワークショップの受講)を行う。実地調査の結果を英語教育、社会言語学、英文学の見地から考察し、グローバル時代に活躍できる日本人に適したプレゼンテーションのあり方について仮説を立てる。
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次年度使用額が生じた理由 |
調査協力者への謝金が先方が辞退したために一部発生しなかった。今年度行ったインタビューの録音、録画のテープ起こしの請求が次年度に発生することになった。研究代表者と研究分担者のミーティングが一部電話やメールでの会議に切り替えたため交通費が発生しなかった。購入予定の書籍を一部次年度に購入することになった。
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次年度使用額の使用計画 |
社会人へのインタビューや、海外調査にかかる謝金やテープ起こしに使用する。海外調査が2か所以上で行われるため、調査に必要なビデオカメラやICレコーダーの購入に充てたい。
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