研究課題/領域番号 |
15K12927
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研究機関 | 木更津工業高等専門学校 |
研究代表者 |
柴田 育子 木更津工業高等専門学校, 人文学系, 教授 (90300540)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | ドイツ語新聞 / PASCH / ピアラーニング / 学習者ネットワーク / ドイツ語作文ワークショップ |
研究実績の概要 |
平成28年度に行った研究実績について。 1.年間三回のドイツ語新聞JAPAN HEUTEを刊行した。2.ドイツ語新聞のオンライン化を継続して進め、プラットフォームを完成させた。3.セルビアのパンチェヴォのPASCH校との交流を継続し、JAPAN HEUTEに記事を寄稿してもらった。4.ベルリンで開催されたドイツ外務省主催フォーラム「Welt-Klasse ! 学校・教育・未来」にPASCH校新聞編集チームとして招待参加した。5.ドイツ語新聞制作において先進的な試みをしているSANtastisch(本部・ジャカルタ)の活動状況を現地において調査した。6.ジャカルタで開催されたインドネシアのPASCH校による新聞制作ワークショップに参加し、JAPAN HEUTEの制作状況について報告した。7.PASCH校が制作しているドイツ語新聞のネットワークPASCH-Globalについて、ドイツで調査を行った。8.本研究の成果について、高専ドイツ語教育研究会、日本独文学会春季発表会、高等学校ドイツ語研究会において研究発表を行った。 研究の重点項目である以下の三点について、研究成果をあげることができた。 1.ドイツ語表現力向上のためのドイツ語作文ワークショップの開催。2.外国語としてのドイツ語新聞制作を通じた国際交流、およびドイツ語表現力の向上。3.新聞記事のオンライン化と記事執筆者間の相互ネットワークの構築。 「CEFR A1/A2レベルの日本語を母語とするドイツ語学習者」が抱えているドイツ語表現の問題点を踏まえ、国際的なネットワークPASCH-Globalと連携した新聞制作を通じてドイツ語表現力を向上させるという本研究の目的に照らして、さまざまな試みをしながら、順調に研究を進めることができている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成28年度に予定していた、(1)セルビアのPASCH校との交流の継続、(2)インドネシアのドイツ語新聞制作調査、(3)外国語としてのドイツ語新聞の制作状況の調査、についてすべて予定通りに実施することができた。 インドネシアにおいては、現地のPASCH校のドイツ語教員と共にワークショップに参加し、新聞制作の現地の学校を4校訪問し、ドイツ語新聞・英語新聞を含めた学校新聞全体の制作状況についても追加調査することができた。 2016年4月にベルリンで開催されたドイツ外務省主催フォーラム「Welt-Klasse ! 学校・教育・未来」にPASCH校新聞編集チームとして招待参加させていただき、各国のドイツ語新聞の制作状況について、詳細に知る機会を得ることができた。 また、ドイツ語新聞のオンライン化、研究成果の社会発信・学会発表についても、当初の計画通りに進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
(1)セルビアのPASCH校とのドイツ語を通じた国際交流を継続して実施する(2018年3月にセルビアでワークショップを開催予定)。(2)2017年8月、第16回国際ドイツ語教員連盟世界大会(スイス・フリブール)で本研究の研究成果について口頭発表を行う。(3)ドイツ語新聞のウェッブ化を完成させる。(4)「日本語とドイツ語での新聞記事の書き方」をテーマとする4日間のワークショップを開催する(2018年2月に開催予定)。(5)外国語としてのドイツ語新聞の可能性と他国のドイツ語新聞の制作状況について調査する。
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次年度使用額が生じた理由 |
今年度は、外国出張として、インドネシアと欧州(セルビア・ドイツ・オーストリア)への出張を予定していた。二回とも実施したが、セルビア-日本往復分の航空運賃について、勤務校から資金提供があったため使用しなかった。また、オーストリアでの現地調査は、次年度に変更したため、次年度使用額が生じた。
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次年度使用額の使用計画 |
次年度は以下の使用計画である。 (1)第16回国際ドイツ語教員連盟世界大会(スイス・フリブール)への参加経費、(2)海外(セルビア・オーストリア・ドイツ)での現地調査費、(3)ワークショップ開催経費、(4)ワークステーションシステム構築費、(5)国内学会・研究会への参加諸費、(5)新聞記事のオンライン化作業のための謝金。
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