研究課題/領域番号 |
15K12933
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研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
冨山 一郎 同志社大学, グローバル・スタディーズ研究科, 教授 (50192662)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 沖縄 / 独立 / 植民地主義 / 冷戦体制 / 国民国家 / 国家主権 / 例外状態 / 戦後史 |
研究実績の概要 |
本申請課題の目的は、近年の沖縄における独立を求める人々の動きを念頭におきながら、その是非ではなく、独立を議論する認識枠組み自体を人文学的課題として検討することである。本年度は、下記のようなシンポジウム、ワークショップ、調査などをおこなった。これらの活動は、独立の問題を植民地主義とのかかわりで検討すると同時に、戦後のグローバルなミリタリズムへの抵抗運動のなかで考える作業である。以下具体的に述べる。 ①4月17日:ワークシップ「植民地主義を考える」車承棋教授(光州市 朝鮮大学校准教授)を招聘し、戦前期における朝鮮半島におけるプロレタリア文学の可能性について議論をした。場所:同志社大学アーモスト館、参加人数約30名。 ②5月11日:ワークショップ「沖縄イニシアティブと沖縄歴史研究」高良倉吉(琉球大学名誉教授、元沖縄県知事)を招聘し、2000年に議論になった「沖縄イニシアティブ」をめぐって議論をした。報告者:古波藏契(同志社大学<奄美ー沖縄ー琉球>研究センター研究員、同志社大学グローバル・スタディーズ研究科大学院生)、場所:同志社大学アーモスト館、参加人数20名。 ③7月31日~8月1日。大分県日住生台米軍演習場反対運動について、同反対運動にかかわってきた中島弘二教授(金沢大学)を囲み、ワークシップを行った。そののち、かつて米軍の射爆場であった金沢市北の内灘の現地調査をおこなった。ワークショップの場所:金沢大学図書館。 ④12月22日:韓国歴史問題研究所から藤井たけし氏を招聘し、ディアスポラと植民地主義の記憶をめぐるワークショップを開催した。場所は同志社大学烏丸キャンパス志高館、参加人数は30名。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
補助金申請後、代表の冨山が大学において研究科長に就任し、著しく研究活動の時間が奪われたことに加え、夏に体調を壊し予定していたシンポジウム等が行えなかったことによる。
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今後の研究の推進方策 |
夏に集中的に予定していたシンポジウムならびにワークショップを行うと同時に、研究協力者である同じ大学の板垣竜太氏にサポートを依頼している。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究代表者の冨山が、申請後に研究科長に就任し、研究時間が取れなくなったことに加え、冨山が体調を壊し、予定していた研究活動が遂行できなかった。とくに、海外での調査・研究活動が行えなかった。
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次年度使用額の使用計画 |
前年度予定していたシンポジウムを夏に開催し、また研究協力者である板垣竜太(同志社大学)に運営面での協力を要請する。
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備考 |
活動記録ならびに報告された原稿などを見ることができる。
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