研究課題
挑戦的萌芽研究
アーネスト・サトウは、幕末から明治期にかけて日本に駐在したイギリスの外交官としてよく知られるが、サトウが1884年から1887年まで英国領事・弁理公使としてシャムに駐在したことはあまり知られていない。本研究はこのサトウのシャムにおける足跡を明らかにし、英・シャム二国間関係にとどまらず、シャムおよびイギリスの対日・対清政策という文脈において重要な役割を果たしたことを示した。
タイ史
タイ(シャム)近代史は「東南アジア史」の一領域として位置づけられ、議論の場も東南アジア史研究者内部に限られがちであったが、本研究は日本、中国にも駐剳したイギリスの外交官アーネスト・サトウのシャムにおける活動を検討することによって、日本も含めた東アジア近代外交史研究とタイ近代外交史研究を架橋し、相互連関的に捉える必要性とタイ外交史研究におけるアジアの重要性を示唆する。