| 研究課題/領域番号 |
15K12947
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| 研究機関 | 関西大学 |
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研究代表者 |
米田 文孝 関西大学, 文学部, 教授 (00298837)
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| 研究分担者 |
市元 塁 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, 学芸企画部, 主任研究員 (40416558)
廣岡 孝信 奈良県立橿原考古学研究所, 調査部調査課, 指導研究員 (00260373)
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| 研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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| キーワード | 川原寺裏山遺跡 / 川原（弘福）寺 / 金銅製荘厳具 / 三尊セン仏 / 塑像 / 三鈷杵 / 古密教 |
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| 研究実績の概要 |
本研究課題は，奈良県明日香村所在の川原寺裏山遺跡から出土した,埋納坑内遺物群の整理・分類作業やその性格の把握を目的とする先行研究の推進過程で新たに生じた金属（金銅）製品に関する調査研究である。この飛鳥時代の古代寺院の堂内荘厳具と推定できる金銅製荘厳具の内容や性格を具体的に把握するため，本研究ではその形態分類と点数確認，機能・用途に焦点を絞り，埋納坑の性格の把握をも含めた総合的な調査研究を推進した。
4か年間に及んで実施した本研究課題の最終年度の研究成果は次のとおりである。①研究期間を通じて企図してきた埋納坑出土の一括遺物の全量調査を悉皆的に実施した。具体的には，その種類・形態・材質別などに分類して各種データを記載し，現状における保管機関に関する情報も含めた一覧表を完成させた。②分別した遺物の種類ごとに，全点の写真（単体・集合）撮影を実施した。この可視化作業により作成した画像データは，一覧表と照合することにより出土遺物の個別的な特定や全体像の把握を容易にし，今後の調査研究や展示公開に関する利便性の向上に寄与することが期待できる。③2019年度には獲得した調査研究成果について，一覧表や画像データを添付した調査報告書を刊行・公開する。この報告書には，金属製品や遺物付着物質などの蛍光Ｘ線分析，一括遺物に共伴した石材の岩種同定など，理化学・自然科学的分野の研究成果も掲載する。
これらの成果は，明治維新に匹敵する文明開化期と評価される飛鳥時代・文化の国際性・国際化の一端を実証的に解明するものであり，飛鳥時代の主要寺院である川原寺の実態把握に関して直接的に資するのみならず，考古学や古代史学，美術史学などによる飛鳥時代研究を促進する根幹的な基礎資料となる。また，当該資料を博物館等の展示資料として活用する方策や義務教育支援教材の開発・活用など，将来的に多くの分野に寄与することが期待できる。
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| 備考 |
①高槻市夏休み子ども大学（小学生対象），「古代のビーズ（玉）をつくってみよう」，「水落遺跡の古代水時計（漏刻）づくりにチャレンジ！」，2018年7月28日，関西大学高槻ミューズキャンパス
②調査研究成果公開プログラム（高校生対象），「関西大学飛鳥考古学巡検セミナー」，2018年11月4日，明日香村内
③明日香小学校出張授業（小学生対象），「漏刻（水時計）つくり」，2018年11月29日，明日香村小学校
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