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2017 年度 実績報告書

エンブリーの見た須恵村の復原-空間・時間的分析-

研究課題

研究課題/領域番号 15K12959
研究機関琉球大学

研究代表者

神谷 智昭  琉球大学, 法文学部, 准教授 (90530220)

研究分担者 武井 弘一  琉球大学, 法文学部, 准教授 (60533198)
研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワードエンブリー / 須恵村 / 映像人類学 / 古写真 / 日本近世史 / 歴史教育 / 人類学史
研究実績の概要

平成29年9月21日(木)~9月25日(月)の5日間の日程で、相良三十三観音堂における秋の彼岸儀礼を調査した。二十三番札所の覚井観音と二十二番札所の上手観音では現在も住民が組を組んで堂の管理をし、春・秋の彼岸には参拝者に対してお接待をおこなっている。両観音堂はエンブリー写真資料にも写っており、エンブリーの住居から近いことから、エンブリーも詳しく調査していた可能性が高い。エンブリーの調査日誌の内容を精査すること、さらに聞き取り調査をおこなうことで、エンブリーが注目した組の社会的機能の別の側面を探ること、また戦後から現在までに組の社会的機能がどのように変化したかを明らかにするという課題が浮かんできた。
さらに平成30年3月22日(木)~3月24日(土)の三日間の日程で、あさぎり町教育委員会収蔵の牛島盛光氏資料の調査をおこなった。413点の資料には、牛島氏の調査日誌、切り抜き記事、手紙、小冊子、写真などが含まれていた。時代的には戦後の資料がほとんどであり、当該資料からは、牛島氏と、日本の民族学・民俗学界ならびに海外の研究者との交流を知ることができる。そうした交流が『変貌する須恵村』『写真民族誌須恵村』を執筆するに際してどのような思想的・方法論的影響を与えたかを明らかにすることは、研究史上興味深い作業となる。
29年度の大きな実績としてもう1つ挙げるべきは、須恵小学校の学生を対象に、エンブリーの遺した写真資料を用いた模擬授業を開催したことである。それにより、地域史教育のための教材というエンブリー写真資料の新しい可能性を拓いた。また模擬授業を通じて、地元の子供達や保護者にエンブリー写真資料の存在と重要性を示したことで、こうした活動は、近年要請されている研究成果の地域還元の観点から、今後も継続していく必要があるだろう。

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公開日: 2018-12-17  

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