本科研は「聞く」(<ひと>焦点化)と「見る」(写真観察法)の有機的組み合わせによる新たなフィールドワーク手法の開拓を目指す試みとなった。 <ひと>焦点化とは「ひとをとおすことにより「暮らしのなかの技」や、そこの気風や流儀といった地域が浮かび上がってくる」ようなフィールドワーク手法である。そこに、写真観察法すなわち最新ツールを用いた観察により、視覚の言語化と問題発見を図るフィールドワーク手法を融合させたのである。共同研究やシンポジウムにおける討議を重ねる中で、上記の方法化を模索しつつ、分野や知識レベルを問わず、フィールドワーク初学者にもわかりやすく提供できる教育実践を試み、一定の成果を収めた。
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