研究課題/領域番号 |
15K12970
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
柴田 明穂 神戸大学, 国際協力研究科, 教授 (00273954)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 国際法学 / 北極 / 南極 |
研究実績の概要 |
本研究は、地理的及び法的前提が違うも、20世紀初頭からの人間活動の量的増大、質的変容に対応して形成・発展してきた南極域国際法秩序の100年間の歴史的教訓から、今後の北極域国際法秩序形成を促す推進原理とその方向性を明らかにすることを目的とする。 本年度は、3ヶ年研究計画の第2フェーズに位置づけられ、昨年度の文献調査研究を踏まえて「極域現場の実態調査」を中心的に行った。当初の計画どおり現場調査は南極域で行うこととし、その研究計画と学術的意義につき、南極科学研究委員会オープン・サイエンス会議研究集会(SCAR-OSC、於:マレーシア)において報告した。 その後、第58次日本南極地域観測事業に公開利用研究枠の同行者として参加することを実現し、11月27日から3月23日まで、南極観測船「しらせ」船上、日本の南極基地「Syowa」、及び、昭和基地周辺の露岩地域において、海洋・生物・地質・大気園に関わる科学調査活動の実態を調査し、南極の自然環境から「ウィルダネス」の価値を抽出し、南極基地の環境的負担とその実効的管理権行使の実態を調査した。 北極域における科学活動を促進する新たな法的枠組につき、第9回極域法シンポジウム(Polaw Law Symposium, 於:アイスランド)にて報告し、南極条約体制との比較を交えながら分析する論文を、査読付き専門誌Yearbook of Polar Lawに掲載した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
南極における極域実態調査の学術的意義につき、SCAR-OSCで報告をしたことにより有益なフィードバックが得られた。そのフィードバックを活かして、4ヵ月間の長期にわたる現地調査の焦点が明確となり、今後のまとめの研究に有益な情報・示唆が得られた。
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今後の研究の推進方策 |
本研究は、H29年度が3ヶ年研究計画の最後の年となるが、南極域での実態調査を活かした南極国際法秩序のあり方に関する包括的な研究成果を書籍の形で世に問うことができそうである。2017年7月に予定するSCAR-HASSEG研究集会等で、その中間報告を行う予定である。北極域国際法秩序については、今後の大規模国際共同研究の足がかりを得て、H28年度から始まった科学研究費基盤研究(B)に引き継いでいく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
南極における現地調査に当初航空機の利用を計画していたが、それが技術的観点から実現できなかったため、その分をH29年度に繰り越した。
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次年度使用額の使用計画 |
H29年度に、南極現地調査の学術的意義につき検討する国際研究集会に出席することとし(オーストラリア・タスマニア)、その旅費として使用する。
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