本研究は、「グローカル」ガバナンスという概念を掘り下げ、自由貿易や世界標準との関連で地方への政策的含意を汲み取るものである。 この間、①座長として「グローバル人材育成に関する委員会」で道の方針作りに関わり、②北海道新聞と公開講座を開催し、③地方議員を集めてサマースクールを開催した。その際、統合が進む中で田舎のマネージメントを試みる欧州とTPP加盟を視野に入れる台湾での現地調査に照らし、グローバルとローカルの接続を考察した。 この間の業績『欧州複合危機』(中公新書)は対象を英仏西等欧州に限定しているものの、ここでのクローカル・ガバナンス研究の一部が本書で地方の利害を考察する際に役立っている。
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