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2018 年度 研究成果報告書

忘れられた思想家J.M. ロバートソン:ヴィクトリア時代の合理主義的宗教批判

研究課題

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研究課題/領域番号 15K13009
研究種目

挑戦的萌芽研究

配分区分基金
研究分野 経済学説・経済思想
研究機関横浜国立大学

研究代表者

有江 大介  横浜国立大学, 大学院国際社会科学研究院, 名誉教授 (40175980)

研究協力者 松永 友有  
小畑 俊太郎  
研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2019-03-31
キーワードキリスト教 / 合理主義 / 自由思想 / 不可知論 / 政教分離 / ポピュラー・サイエンス / ベンサム主義 / ヴィクトリア時代
研究成果の概要

第1に、近代以降のキリスト教批判の系譜の中にロバートソンを十分位置づけることができることを、彼の膨大な「自由思想」研究の内容から確認した。第2に、ロックの影響を受けた理神論第2世代から懐疑主義、合理主義的無神論ないし不可知論へのブリテン宗教批判の展開をロバートソンが的確に整理・評定したことを確認した。また、彼の知的活動が“ポピュラー・サイエンス”の先駆けであったことも確認した。 第3に、ロバートソンによるロンドンのサウス・プレイス倫理協会での非宗教的道徳啓発活動の概要を、同協会での複数回の資料調査とGoogle Ngramによるテキスト・マイニングの利用によってある程度明らかにした。

自由記述の分野

イギリス18-19世紀知性史

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究の目的は、ヴィクトリア時代末期から20世紀初頭の時代に徹底した合理主義の立場から宗教批判の論陣を張り、ジャーナリストおよび学者として膨大な記事、評論、著作によって中産階級の思想や宗教観に大きな影響を与えながら、その後ほとんど忘れられたJ.M.ロバートソン(1856-1933)を再発掘することであった。
このことは、我が国の古代から現代に至る西欧思想史・文化史研究における最大の弱点と言われているキリスト教をめぐる知性史的な葛藤について、19世紀から20世紀初頭のブリテンにおいてその欠落を埋めるという学術的な意義がある。また、現代の原理主義的な宗教葛藤について何らかの示唆を与え得る。

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公開日: 2020-03-30  

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