ネパール中間山地帯6か村で、ランダムにサンプルした122家計とその構成員477名に関して、農地所有・出稼ぎ収入に関する家計調査と身長・体重・血圧の健康指標測定を行った。重要な点は、こうした調査・測定を、2015年4月ネパール西部地区を襲った大震災の前後2回行ったことである。大震災後の調査では、PTSDと抑うつ状況に関する聞き取り調査も実施している。これにより、出稼ぎやその他の社会ネットワークが、天災からの経済的・精神的回復にどのように寄与するかを検証することが可能となる。いまだデータ整備中であるが、高齢女性ほどPTSDに苦しんでいるなど、既にいくつかの興味深い相関関係を見つけることができた。
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