研究課題/領域番号 |
15K13044
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研究機関 | 東洋大学 |
研究代表者 |
大木 裕子 東洋大学, ライフデザイン学部, 教授 (80350685)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | クリエイティビティ |
研究実績の概要 |
本研究では、「シェフ」のキャリア特性とシェフの感性がもたらす組織とのダイナミズムを探求し、シェフのクリエイティビティが産業に与える影響について解明することを目的としてきた。「シェフ」は、分業化されたオーケストラや調理場の長として最大限に現場の人材の能力を引出し、最高の製品を完成させるために不可欠な存在であるが、そのプロフェッショナルとしてのキャリアがどのように形成され、生産現場における組織をどのように動かしているのか、更に、シェフのクリエイティビティが産業全体の発展にどのような影響をもたらしているのかについて解明するために研究を続けてきた。 特に今年度はストラスブール大学に招聘教授として長期滞在することができ、その間にストラスブール大学経済学研究科の研究チームとクリエイティビティの研究について、議論を重ねる機会を持つことができた。ストラスブール大学の研究チームは、政府からの助成金を受け大掛かりな研究を長年蓄積した実績があり、これらの研究者とのコラボレーションは非常に実りの多いものとなった。そして、これらの研究交流を契機として、本研究は更なるクリエイティビティと組織のダイナミズムの可能性について新たな方向性を模索することとなり、結果として今年度に本研究を収束させるよりは、一層の理論の精緻化と実務界への貢献を目指し、研究期間を延長することがよいという結論を出すことになった。よって最終的な研究成果については来年度を最終年度として報告する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究計画に則り、順調に研究を推進している。
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今後の研究の推進方策 |
研究成果を精緻化するとともに、国内外の学会で報告することにより、専門家からのフィードバックにより検討を重ねることで、更なる研究の発展につなげていきたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
これまでの研究は順調に進んできたが、研究の過程において新たな研究の方向性も見出すことになった。そのため、研究を一層充実させたものとして研究期間を1年延長することで、幅広い研究者・実務家の意見を聞くことが必要と感じたため。精緻化のための補足調査、4月以降に実施される国内外の学会での報告のための費用とする予定である。
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