研究課題/領域番号 |
15K13055
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研究機関 | 関西学院大学 |
研究代表者 |
山本 昭二 関西学院大学, 経営戦略研究科, 教授 (80220466)
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研究分担者 |
西原 彰宏 亜細亜大学, 経営学部, 准教授 (10634272)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 流通システム / 選好の構成 / オムニチャネル / 消費者情報処理 |
研究実績の概要 |
本研究は、オムニチャネルに関する実証的な研究を目的として開始された。文献の収集と理論的な検討に1年を費やし、その成果を論文にまとめた。当初考えていた、消費者の選好が幾つかのチャネルを経ることで選好が変化していくことが、オムニチャネルを構成するために必要な条件であるという点は、明確となったが、チャネルの選択に関係する要素として理論的な検討がさらに必要であると考えられた。そのため、山本(2015)での理論的な検討をさらに進めて、実証研究に必要な要素の洗い出しを行った。 そのため2年目に西原は他の研究会に参加しつつ新しい研究課題についても検討を加えた。その結果、並行して、平成29年度にかけけてシステムの修正が行われた。既存のシステムで使用していたFlashが徐々に利用できなくなってきているので、html5に対応したシステムに修正をすることが必要となったからである。そのため、基盤研究(B)(課題番号:17H02578)と連携してシステムの改修を行った。この改修に時間を要したため実験の開始が遅れた。 この調査システムは、PC,タブレット、スマートフォンで動作するもので、自宅で製品選択を行い示された選好を記録した後に店舗出向後に店頭でも選好調査を行いその結果からオムニチャネルにおける効果的なプロモーションのタイミングや内容について知見を得るものである。 山本昭二(2015)オムニチャネルの特性と消費者行動,ビジネス&アカウンティングレュー, 16号,55-68.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
システムの改修は行われたが、引き続き追加の改修が必要であった。そのため、平成29年度を通して、選好構成のための理論を実証できる仕組み作りを実施した。その後、実験の実施を試みたが実験を行うための被験者の採用が停滞した。当初計画していた、学生の参加による実験では被験者の負担が大きいためにインストラクションを含めて時間を取ることが難しく、平成29年度末までに被験者を確保することができなかった。 そのため、今後は研究協力者の学生以外にも被験者を確保することを考えている。 理論的な検討についても引き続き研究を行い、html5上でのシステムの充実を図りたい。
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今後の研究の推進方策 |
本研究は、全体の7割まで研究が進んでいるので、これから実証実験を実施することで最終的な目的が達成される。引き続き基盤研究(B)(課題番号:17H02578)との連携を進めてシステムのチューニングを進める予定である。 また、実験に関しては7月までに一回目の試行実験を実施して、その後本実験を行いその結果を元にして2回目の実験を行う予定である。学会発表は分析を進める中で海外、国内を問わず行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
システムの改修に時間が掛かり、実証実験に取りかかることができなかったため。実証実験には、被験者のリクルートが必要であるが、この実験に参加して貰える学生の募集に時間を要したため平成29年度中に全てを終えることができなかった。 平成30年度に行う実験実施費用に充当する。
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