管理会計という実務との相互作用が無視できない重要性をもつ学問において,実務実践と理論研究との相互発展を可能とする知のあり方を「臨床会計学」として構想し,帰納的に臨床会計学的知見を蓄積するととともに、その具体化を進めるための社会的仕組みを提案し、研究主体の学問的世界の基本構造を作りかえていくという高次の再帰性を織り込んだアクションリサーチ・プログラムを実施した。臨床会計学構築に向けたメゾレベルの社会的仕組みを、「研究に基づいた教育」「教育に裏付けられた実務」「実務に基づいた研究」の善循環として実現すべく、教育制度・資格制度・会員制度のそれぞれについて具体化をはかった。
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