研究課題
本研究では、これまで進めてきた原理的メタ会計研究を継続発展させ、新たな会計研究の可能性を追求している。研究期間内に明らかにしたいのは、次の二点である。第一に、測定と実体の相互作用を念頭に、会計学の根底にある社会的事実としての経済現象の保存則と自然の会計学である物理学におけるエネルギー保存則の類似点及び相違点である。第二に、フロー流列の現在価値であるストック価値を不変量とする、経済現象を測定する座標変換の学として、会計学を再構築することの妥当性である。本研究の学術的特色は、会計を諸学とりわけ経済学の知見によって分析される場あるいは対象として考察するのではなく、諸学との関連に留意しつつ、あくまでも会計固有の課題を主体的に探究する点にある。したがって、計量経済学の手法を用いて皮相的に実証科学化する、極言すれば経済学に従属させることに会計研究の意義を見出すのではなく、諸学の成果を取り入れると同時に、それらに貢献し得る自立した学問としての会計学確立を目指している。本年度は、昨年度に引き続き、斎藤静樹東京大学名誉教授との共同研究を進め、日本会計研究学会第76回全国大会において、その成果を報告した。また、米国カーネギーメロン大学で開かれた故井尻雄士教授追悼コンフェランスで講演を行い、それに基づく論文を海外学術誌に発表した。さらに、国内で連載を含む論文発表及び学術講演・報告を行うととともに、若手会計学者との研究会を定例的に開催した。
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すべて 雑誌論文 (10件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (5件) (うち招待講演 1件)
Accounting, Economics, and Law: A Convivium
巻: 8 ページ: 印刷中
https://doi.org/10.1515/ael-2017-0048
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