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2017 年度 実施状況報告書

サービタイゼーションを支援する業績指標に関する統合的研究

研究課題

研究課題/領域番号 15K13059
研究機関早稲田大学

研究代表者

伊藤 嘉博  早稲田大学, 商学学術院, 教授 (10168388)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2019-03-31
キーワードサービタイゼーション / プロダクタイゼーション
研究実績の概要

本研究は、およそ2000年を境に世界的に急激に進んだ製造業からサービス業への産業構造の転換を背景に、わが国の製造業のサービタイゼーション(サービス業化)をサポートする情報システムの在り方を探究しようとするものであった。すなわち、国際競争力に陰りが見えるわが国の製造業にとって、生き残りをかけた有望な戦略のひとつがサービタイゼーションであると考えたからである。
しかしながら、研究を重ねる過程で、じつはわが国のサービタイゼーションはあまり進展していないことが明らかとなった。しかも、同様な傾向は世界的にも共通しており、1990年代以降積極的にサービタイゼーションを進めた米国のGEが近年では製造業への回帰を宣言するなどの動きを見せている。他方で、プロダクタイゼーション(サービス業の製造業化)はサービタイゼーションを凌駕する勢いで進展している。くわえて、グーグルに代表されるIT企業が情報技術を駆使して製造業およびサービス業を統合する新たなビジネスモデルを確立し、産業のリーダーへと躍り出るようになった。こうした状況を目の当たりにし、たんにサービタイゼーションの動向にみに着目した研究はもはや意味を失ったといえるかもしれない。
かかる状況認識のもと、本研究は産業構造の大きな変化の流れの中で、製造業が今後いかなる戦略を打ち立ててこの状況に臨んでいくかを予想するとともに、その方向性をサポートする情報システムの要件を明らかにすることに、研究の軸足を移すことを決意した。現在は、そのための情報収集に奔走しているところである。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

上記のように、研究の背景となる産業構造が急速に変化し、当初の計画では十分な成果はもとより、意味ある研究が遂行できないとの考えに至り、今後の研究の方向性について考えあぐねる時期が長く続いたことが、主たる理由である。

今後の研究の推進方策

くりかえし強調するように、研究のそもそもの前提条件となる産業構造に大きな変化が認められたため研究が遅れていたが、当該変化を踏まえたうえで、進むべき研究の方向性がようやく固まってきた。今後は、かかる新たな方向性に即して研究を進め、できるだけ早い時期に論文にまとめ上げる所存である。

次年度使用額が生じた理由

前述のように、研究のそもそもの前提条件となる産業構造に大きな変化が認められたため研究活動そのものが大幅に遅れたことにくわえ、今後の研究の方向性について考えあぐねる時期が長く続いた。そのため、昨年度一年間はほぼ研究を停止せざるを得なかった。現在は、新たな研究の方向性が定まったことから、上記の遅れを取り戻すべく、全力で研究に取り組む決意でいる。具体的には、フィールドリサーチを中心に資金をあてることを計画している。

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公開日: 2018-12-17  

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