研究課題/領域番号 |
15K13070
|
研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
太田 和宏 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 准教授 (00273748)
|
研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
キーワード | フェアトレード / フィリピン |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、国境や社会条件の差異を超えて結びつきながら展開する新しいアソシエーション活動の役割と可能性についてフェアトレードに焦点を当てて考察することにある。アソシエーション活動の有効性は構造的問題との斬り結びと、言説活動・言説闘争による新しい社会倫理の創出にあるとの視点に立って、先進国と途上国の異なる社会をつなぐフェアトレードの実践に着目して検討しようことにある。グローバル社会における市民運動の融合とそれがもたらす可能性及びその条件について考察すること目指す。調査は海外研究者の協力を得ながら、フィリピンにおける生産活動と新しい展開状況、日本、米国における消費動向と地域に根差した新しい活動形態(フェアトレードタウン運動に着目をして両者の関係性と相互作用とを分析していく。 日本のフェアトレード運動に関する基礎的な情報の収集をおえているものの、フィリピンの生産者団体についてもマニラ1団体、セブ1団体の情報しか得られておらず十分とは言えない。諸年次には研究の中間的内容を国際学会にて報告したが、2016年度はそれができていない。 そこで本研究の実施を1か年延長し、2017年度までに研究の整理をすることとしている。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
本研究では、文献調査およびフェアトレードに携わる諸団体へのインタヴューを中心として調査を進めることを計画した。文献調査に関しては一定程度の進捗があったが、インタビューによる情報収集に関して日程調整がうまくいかず、特に海外団体への調査は2団体の対象にとどまっている。さらに必要な情報が得られていないのが現状である。 十分に余裕を持った相手方へのアポイント、日程調整が必要である。
|
今後の研究の推進方策 |
調査対象となる団体に十分な余裕を以てコンタクトをとり、聞き取りの機会を得て必要な情報を得ていく。 さらにこれまでに収集した聞き取り情報と、文献に基づく情報の整理を行い、研究成果としてまとめていく方針である。
|
次年度使用額が生じた理由 |
特に海外でのインタヴューを要する情報収集作業が遅れたため、1年の研究会間延長を申請し、より計画的に研究を進めることとなった。 特に昨年度は学内における業務と海外出張の調整がうまく調整できなかったことが原因である。
|
次年度使用額の使用計画 |
今年度は延長された1年であるため、事前に余裕を以て学内業務・研究上の調整をし、また先方団体への余裕を持ったアポイントメントを心がける。研究費は主として海外での調査旅費として使用し、執行状況を見て国内における関連団体への調査にも使途する。 本年度は収集した文献情報と聞き取り情報とあわせて整理した成果に結びつける。
|