本研究は、自衛隊広報センターと広報イベントのフィールドワークを通し、1990年代半ば以降に積極化してきた自衛隊広報戦略の内容と経緯を実証的に考察してきた。海上自衛隊佐世保史料館、航空自衛隊浜松広報館、陸上自衛隊広報センター、海上自衛隊呉史料館などの大型広報施設をはじめ、プラチナチケットともなっている富士総合火力演習や、F15座席の試乗などもできる各地の航空祭等、近年の自衛隊体験型イベントの人気は想像以上だった。 自衛隊という存在が国民に定着し、好意的に受け入れられていることは、総務省の調査でも判明しているが、本来の目的である自衛官への応募数は減少している。
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