本研究は中山間過疎地域における福祉的支援について、調査を通じて、仮説的であるが精神保健福祉士の支援の指標評価票の試作まで行うことができた。従来、支援者は、所属機関で業務を行い、その機関に利用者が訪れるという形態が多かった。しかし、中山間過疎地域における支援では、その地理的条件から、専門職が訪問するという支援の形態を取ることが多く、訪問という形態を取る支援ならではの特性と、中山間過疎地域という地域特性とを考慮した支援のあり方が浮かび上がってきた。農山村における福祉的課題に着目したソーシャルワーク実践についての視点として、農村ソーシャルワークの構想についても検討を加することが出来た。
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