研究課題/領域番号 |
15K13095
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研究機関 | 武蔵野大学 |
研究代表者 |
高田 明子 武蔵野大学, 人間科学部, 准教授 (60649599)
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研究分担者 |
矢野 明宏 武蔵野大学, 人間科学部, 准教授 (20337827)
渡邉 浩文 武蔵野大学, 人間科学部, 准教授 (50383328)
大島 千帆 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 准教授 (40460282)
下垣 光 日本社会事業大学, 社会福祉学部, 教授 (30287792)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 視覚障害高齢者 / アセスメントシート / 地域包括支援センター / 見えない・見えづらい高齢者 / 地域生活支援 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、“見えない・見えづらい”高齢者支援に用いる第一次アセスメントシート(支援対象者をキャッチアップする)と、第二次アセスメントシート(ニーズを丁寧に把握し支援へと結びつける)を作成することである。 第一次アセスメントシート完成のために“見えづらさ”をアセスメントすることの信頼性と妥当性の検証が求められる。盲養護老人ホームと交渉を重ね入所の“見えない・見えづらい”高齢者約40名への調査の許可を得、調査用紙(アセスメントシートetc)を用いた面接調査を4回実施した。平成28年10月:支援担当者による修正版養護老人ホーム用アセスメントシート調査、12月:講習と実習を受けた調査者によるアセスメントシート調査、平成29年1月:同調査者による同対象者へのアセスメントシート調査、3月:国際的に妥当性が検証されている「視機能についてのアンケート(NEI VFQ-25)を実施した。調査実施者には、調査項目や内容、使用感についてのアンケート調査を実施した。 第二次アセスメントシートに関しては、昨年度作成した試案に、“見えない・見えづらい”高齢者への自由面接(平成29年1月)及び支援員によるグループディスカッション(平成29年2月)をもとに「当事者の困難状況の自覚」「支援につなげる」「環境への配慮」「心理面へのニーズ把握と支援」「認知症等の心身の状況」等の項目を追加し修正を行った。 成果物としては、改訂版である盲養護老人ホーム入所者用アセスメントシートを作成した。更に、NEI VFQ-25調査を実施したことにより、盲養護老人ホーム入所者の実態も明らかになった。安心・安定生活群と不安・困難群に大別され、その関連要因分析の軸を抽出した。本年度は調査の実施に重点を置いたが、全てが実施されたので、最終年度は報告や論文作成、アセスメントシートの公表に力を入れたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
第一次アセスメントシート(スクリーニング用チェックシート)に関しては、介護保険や二次予防調査の際にグレーゾーンと考える高齢者に、29項目チェック形式の「多面的に視機能を把握する」「生活場面の困難を具体的に捉える」「使用が簡便である」アセスメントシートを作成し、妥当性と信頼性を解析中である。 第二次アセスメントシート(ニーズ整理及び支援導入用のシート)は、キャッチアップした支援対象者に対するオープン形式の質問で“見えない・見えづらい”ことやニーズを詳細に聞き取り支援に結びつけていくアセスメントシートを作成した。 これらは、計画の2年目の内容をほぼ予定通りに遂行したといえる。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度は、地域包括支援センター・在宅介護支援センターにおける作成したアセスメントシートの活用とアウトカムの把握を試みたい。その結果と、施設入所者への調査結果と比較検討していくことが重要であると考える。 加えて、アセスメントシート使用に関してガイドを作成する。更に、域包括支援センター・在宅介護センター等で活用する条件や戦略も検討したい。普及の方策として、アセスメントシート及び使用ガイドをインターネット及び学会報告等で公表する。東京都の地域包括支援センター(493か所)にアセスメントシート及び使用方法発送すると共に、“見えない・見えづらい”高齢者支援の必要性とアセスメントシート活用に関する講習会の開催を予定している。
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次年度使用額が生じた理由 |
初年度に、地域の“見えない・見えづらい”高齢者調査対象群の確保が非常に困難であったために、その調査のための費用が残っている。平成29年度に予定している地域におけるアセスメントシートの活用とその適用状況を把握する調査費用に用いたいと考えている。
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次年度使用額の使用計画 |
平成29年度の使用計画としては、まずは地域での調査のための謝礼金、人件費、旅費等に使用したい。 アセスメントシートの普及のために、印刷代、郵送代、講習会等にも用いたいと考えている。
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