本研究は、親子ら自身の目線に立った「切れ目ない」子育て支援について考察した。フィンランドのネウボラ(助言の場)は市町村自治体が運営し、妊娠初期から定期的な面談と健診を同一の専門職(保健師ら)が担当し、直接の対話から利用者との信頼を培う。ネウボラはすべての子育て家族とつながる「出産・子どもネウボラ」と、特定のリスクや課題への早期対応を担う家族ネウボラとに大別される、近年はファミリーセンターとして再編され敷居の低い支援を探求している。支援の担当部署間の連携だけでなく、対話を通じて子育て家族本人たちが整合性と一貫性を実感でき、個別の家族が必要な時に必要な支援につながることが虐待防止にも効果的である。
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