研究課題/領域番号 |
15K13107
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研究機関 | 川崎医療福祉大学 |
研究代表者 |
熊谷 忠和 川崎医療福祉大学, 医療福祉学部, 教授 (30341655)
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研究分担者 |
Cleminson Tim 川崎医療福祉大学, 医療福祉マネジメント学部, 講師 (20412265)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 生きていることの有意味感 / HIV当事者 / アルコール依存症回復者 / ソーシャルワーク援助の枠組み / スティグマからのサバイバルナラティブ |
研究実績の概要 |
平成27年度は,①本研究について,川崎医療福祉大学倫理委員会に申請し承認された.②本研究に関連する資料・文献の収集し精査した.③研究者間で頻繁に会合し,調査の方法や質問項目の精査を行った.④海外の共同研究者と連絡をとり,本研究調査の共通認識を図り,調査日程や方法について調整を行った.⑤グランドバレイ州立大学を拠点として,HIVやアルコール依存症回復者の実態を把握した(平成28年3月18-27日). 平成28年度は,マレーシア科学技術大学を拠点としてハンセン病を取り巻く状況について把握し,スンガイブローセツルメント協会を介し3人の当事者への聞きとり調査を行った(平成29年3月7-13日).その分析では,前段研究で提示した「援助枠組み」(※)の援用が日本以外の国(マレーシア)のハンセン病者に可能であることが検証された. 平成29年度は,①川崎医療福祉大学を拠点として,アルコール依存症回復者の聞き取り調査を行った(平成29年12月-平成30年3月).その分析では,前段研究で提示した「援助枠組み」(※)の援用が結果としてハンセン病当事者以外の援用も可能であることが検証された.②英国ボーンマス大学を拠点としてHIV当事者への聞き取り調査及び関係者ヒアリングを実施した(平成30年2月4-13日).HIV当事者へのインタビューでは,HIVにかかるスティグマがどのようであり,そしてどのように乗り越えてきたかが語られ,それは本研究が提起しているライフストーリーのダイナミクスと合致するものであり,前段研究で提示した「援助枠組み」(※)援用が結果としてハンセン病当事者以外にも可能であることが検証された.また関係者のヒアリングでは本研究の枠組みが支持された.
(※)「生きていることの有意味感を見据えたソーシャルワーク援助枠組みについての研究」(熊谷2012:最新社会福祉学研究,7,1-14.)
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