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2017 年度 実施状況報告書

弁護士との連携による社会福祉士の包括的ソーシャルワーク実践に関する実証的研究

研究課題

研究課題/領域番号 15K13108
研究機関別府大学短期大学部

研究代表者

伊藤 佳代子  別府大学短期大学部, その他部局等, 教授 (10390361)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2019-03-31
キーワードソーシャルワーク実践 / 弁護士 / 包括的生活支援
研究実績の概要

本研究は、法律事務所を訪れるクライエントの生活問題に着目し、弁護士との連携による社会福祉士の包括的生活支援の実践領域及び 実践方法の確立を目指している。
平成28年度は、日本弁護士連合会のホームページ「ひまわりサーチ」に掲載された全国の弁護士1000名(無作為抽出)を対象 に、生活支援のニーズについて郵送によるアンケート調査を実施した。アンケートの回収率は予想を上回る25.3%で、面識のない多数の弁護士から個別連絡をいただき弁護士の生活支援に関する関心 の高さがうかがえた。アンケート調査を集計すると法律事務所における生活支援ニーズと現在の弁護士と社会福祉士の連携の状況が明らかになった。
また、本研究に関心をもち、連絡いただいた弁護士のなかから3名(関西圏2名、関東圏1名)にインタビ ュー調査を実施した。インタビュー調査では、実施したアンケートの調査結果について弁護士の意見をうかがった。加えて、実際のク ライエント数名と面談し、貧困問題や累犯者の更生、離婚に伴う生活課題について当事者の声を聞き、弁護士による個別の生活支援事例を解説いただいた。
そのなかで、離婚に際して生活支援の必要性を痛感する弁護士から、所属する弁護士会の家事法制委員会の勉強会のメンバーに加え ていただいた。それにより、臨床心理士、調停員、弁護士、大学教員に本研究について説明する機会をいただき、貴重な意見を得るこ とができた。
平成29年度は、引き続き弁護士インタビューを実施した(2名)。弁護士からは、アンケート調査の特徴的な結果について考察をいただき、離婚事件に関する生活支援の必要性について意見をうかがった。離婚事件の生活支援については、家事法制委員会のメンバーと法律・心理・福祉の視点から、共著の出版を検討中である。
また、日本社会福祉学会第65回秋季大会において、アンケート調査の結果を発表した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本年度において予定していた、弁護士へのインタビュー調査の継続と、アンケート調査の結果学会発表については、実施できた。しかし、勤務先での校務に時間を割いたことと担当する講義の時間割の都合で、校外に赴いて弁護士会及び弁護士との調整を行うことができなかったため、研究全体の進捗はやや遅れている状況である。

今後の研究の推進方策

引き続き弁護士インタビュー調査を行うとともに、研究に協力してもらう弁護士との調整が整えば弁護士事務所におけるフィールドワークを行う予定である。
懸念事項として研究時間の確保があり、勤務先の担当科目及び校務の調整が必要となっている。特にフィールドワークにおいては、クライアントの都合に合わせる必要があるため、調整が難航することが予想される。

次年度使用額が生じた理由

校務と担当授業の調整がつかず、出張調査が予定どおり行えなかった。
今後、調整を行い、出張調査を実施するとともに、研究成果の発表を行う。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2017

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 法律事務所における包括的ソーシャルワークの可能性 -弁護士アンケート調査結果のから-2017

    • 著者名/発表者名
      伊藤佳代子
    • 学会等名
      日本社会福祉学会

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公開日: 2018-12-17  

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