知識基盤社会の進展により,大学の役割が大きくなっている。一方で,大学入試の選抜機能が低下しており,かつてのような学力維持機能が果たせなくなっていると言われている、そのために共通試験の改革が急務とされ,複数回実施などの仕組みが検討されてきた。項目反応理論等,基盤を支える技術にも関心が高まっている。本研究では将来的に記述式テストに項目反応理論の適用が求められる可能性を見据え,理系記述式テストに項目反応理論を適用した。その結果,項目数の少なさ,基本仮定の逸脱から,項目反応理論の適用は極めて困難であることが示された。
|