反応パターンが相異なる回答者が混在していると想定される数種類のデータについて分析を試みた.特に,パーソナリティの類型を反応パターンが相異なる回答者の混在する状況と見なして,特性論的立場の代表例であるBig Fiveパーソナリティ理論の5つの特性を用いて類型の説明をおこなう場合,クラスター分析を用いると全体としてどの類型にも属さない回答者群はある程度正しく分類されたが,その他の類型,特にZ型については5つの特性だけからの説明は困難であった.他方,潜在クラス分析を用いた場合,より正しい分類がおこなわれた.データによっては簡便な方法でも十分なケースもみられた.
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