研究課題/領域番号 |
15K13145
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
増田 健太郎 九州大学, 人間環境学研究院, 教授 (70389229)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 不妊治療者アイデンティ / 不妊カウンセリングプログラム / 出生率低下 |
研究実績の概要 |
調査研究として、次の研究を行った。①韓国・台湾の児童教育・公衆衛生の研究者2名に対して、韓国・台湾の出生率の現状及びおよび出生後の育児不安に関するケアについてのインタビュー調査を行った。出生率は2カ国とも減少傾向に有り、不妊治療の経済的支援を含めた制度設計、結婚及び出産・不妊に関する教育が必要であることが明らかになった。台湾においては、育児ケアもできる育児施設での教育プログラムが開発されている。 ②不妊治療経験者である3名に対して、インタビュー調査を行った。不妊治療のきっかけ、治療中の心理的負担について聞き取り調査を行った。治療をあきらめる時のつらさがあり、「不妊治療患者アイデンティ」がどのように形成され、そのアイデンティをどのようにケアするのかがカウンセリングの目的であることが明らかになった。不妊治療をやめるときは、子どもの出生か不妊治療をあきらめる時である。不妊治療をあきらめる時には、不妊治療のために費やした心理的・経済的コストと今後の人生との折り合いをどうつけるかが、不妊治療患者のアイデンティから自分自身のアイデンティティ形成の始まりであることが示唆された。 ③オーストラリア在住のクライアントが不妊治療の結果、出産した。その経過について電話でのインタビュー調査を行った。 ④不妊カウンセラーに対する研修会を3回行い、不妊治療者のためのカウンセリング技術向上のためのプログラムの基礎編と応用編に開発を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
近隣アジア諸国での出生率の現状及び対応策の調査、不妊治療者の聞き取り調査、不妊治療者のカウンセリングの展開したこと、不妊治療カウンセラーのためのプログラム開発が行うことができた。
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今後の研究の推進方策 |
継続している不妊カウンセリングの事例研究のまとめ、不妊治療者のニーズとプログラム開発、オーストラリアでのクライアントの聞き取り調査及び不妊治療者へのプログラム開発の研究を行い、3年間の成果報告を行いたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
近隣アジアでの出生率・不妊治療教育の動向調査と予備調査が国内で行えたため、17年度に本調査を海外で行うこととした。
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次年度使用額の使用計画 |
オーストラリアのクライアントの面接調査と不妊治療プログラム調査をオーストラリアと台湾と韓国で行うこと、開発した不妊治療プログラムの小冊子を作成する予定である。
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