研究課題/領域番号 |
15K13155
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研究機関 | 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター |
研究代表者 |
新明 一星 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 認知行動療法センター, 科研費研究員 (80745688)
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研究分担者 |
蟹江 絢子 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 認知行動療法センター, 医員 (40743810)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | パーキンソン病 / 介護者 / 認知行動療法 |
研究実績の概要 |
今年度は、パーキンソン病を持つ介護者向けの認知行動療法セミナーを7回実施し、当事者、当事者家族から心理社会的ニーズを聴取した。その上で、臨床心理学、教育学に精通した研究者の協力を得て、介護者の負担感軽減、家族の関係性のバランスなどを主眼に置いた当事者、介護家族を対象とした認知行動療法プログラム2セッション版を開発した。本プログラムは、8回版の患者向け認知行動療法プログラムに対応すべく、感情教育、指示的関わりと支持的関わりのバランス、パーキンソン病に付随する心理社会的葛藤のモデル提示などを盛り込んだ。本プログラムの実施可能性、効果を評価するためのパイロットスタディの企画を開始し、倫理審査に向けた準備を行った。また、パーキンソン病を理解した認知行動療法実施者、評価者の育成においては、週一度の症例検討会においてその教育を行なってきた。さらに、パーキンソン病の症状評価においては、神経内科専門医と連携したMDS-UPDRS評価チームを構築した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
リクルートルートの整備、実施態勢の整備に時間を要したため、家族を含めた認知行動療法プログラムの臨床試験には至っていない。
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今後の研究の推進方策 |
家族プログラムのパイロット研究を開始するべく、倫理審査、および家族用マテリアル、実施者用マテリアルを整備する。本年度中に、倫理審査を経て、パーキンソン病患者の介護者20名を対象としたパイロット研究を実施し、当事者、介護者を含めた治療パッケージを確定させる。
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次年度使用額が生じた理由 |
パーキンソン病の介護者プログラムに関する情報が少なく、文献を網羅するのに時間を要した。結果的に、実際の介入研究が開始できておらず、プログラム開発にのみ研究費を使用したことが理由としてあげられる。
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次年度使用額の使用計画 |
研究コーディネーター、プログラム実施者、資料整理等を行う人件費に消費する予定である。
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