研究課題/領域番号 |
15K13170
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
田中 正弘 筑波大学, ビジネスサイエンス系, 准教授 (30423362)
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研究分担者 |
村山 詩帆 佐賀大学, 全学教育機構, 准教授 (30380786)
渡部 芳栄 岩手県立大学, 高等教育推進センター, 准教授 (60508076)
丸山 和昭 名古屋大学, 高等教育研究センター, 准教授 (20582886) [辞退]
高森 智嗣 福島大学, 総合教育研究センター, 准教授 (80583103)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 大学進学問題 / 東北地域 / 地元志向 / 地方国立大学 / 混合研究法 |
研究実績の概要 |
青森県,岩手県,福島県の高校3年生(計15校)を対象に行った質問紙調査の結果を分析し,その結果を日本教育社会学会第68回大会(2016年9月18日,会場校:名古屋大学)にて,「東北地域の大学進学問題 東京圏に進学する生徒と地元で進学する生徒の特質の差」というタイトルの発表を共同で行った。そして,以下のようなまとめを提示した。 対象校では,性別や金銭面それ自体に差は見られない。一方で,進学先を規定する特質や社会的要因として,「地元志向」と「文系」が特に強いことを指摘できる。なお,特質である「地元志向」のメカニズムは,今回の分析では解明できなかったが,社会的要因である「文系」は,政策的含意を持つ。つまり,国立大学の文系削減は,地方創生の流れからいって危険であること,およびそれが地元民の意識とも相まって,高校生に悪影響を及ぼすかもしれないことが今回のアンケート・訪問調査から明らかになった。 また,この発表で受けた批評を糧として,論旨を強化し,複数の論文を作成することができた。加えて,現在,英文での論文作成にもチャレンジしている。この論文は海外のジャーナルに投稿する予定である。 さらに,アンケート調査で得た知見を調査対象校に還元する目的で,複数の高校を2016年7月に訪問し,結果概要をグラフにしてお渡しするとともに,それらのデータを基に主に各校の特色(例えば,自らの学力を過小評価する傾向など)について意見交換を行った。それらの中には次の科研申請につなげられるような有意義なものも含まれていた。
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