本研究では,人口減少や流出が深刻な東北地域3県(青森・岩手・福島)を対象に,東京圏の大学への進学を希望する生徒と地元の大学への進学を希望する生徒の間にはどのような特質の差があるのかを探求した。そして,その成果として,以下の提言を行った。 青森,岩手,福島の公立進学校の生徒にとって,国立大学という縛りが強いため,地元の国立大学がどの分野を提供しているのかは,地元進学を決断する上で重要である。言い換えれば,希望分野が地元の国立大学になければ,他の要因(地元志向や金銭的援助など)で地元進学が望ましいと思われる生徒も,無理な非地元進学を強いられる可能性がある。
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