本研究では,大学教員が専門分野を問わずに授業中で活用可能な,発問に関する知見を整理した。発問は,授業中に教員が行う,学生の学習を促進するための働きかけである。これまでの研究では,初中等教育において発問がどのように分類されるかに注目してきたが,それらがどのようなときに効果的であるかを考察した研究はなく,高等教育における技法を扱う研究もなかった。本研究では,日本の小中学校での発問研究や教科書研究と,北米の大学における発問ガイドの整理を行い,日本の大学で活用可能な発問の準備・実践・学生対応の技法の体系化を試みた。これらの知見は論文で発表するとともに,看護学教育分野で教員研修橋座としてまとめた。
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