研究課題/領域番号 |
15K13187
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研究機関 | 石巻専修大学 |
研究代表者 |
近藤 裕子 石巻専修大学, 人間学部, 教授 (50461265)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 作曲 / 編曲 / 子どもの歌 / 弾き歌い / ピアノ伴奏 |
研究実績の概要 |
平成27年度の理論的準備段階に続いて、平成28年度は開発段階・試行段階とした。学生は、弾きたい曲が難しい曲だったら弾けない。ところが調べてみると「難しい」と思われている曲が、実は「理論的に間違った編曲」によって「難しくなってしまっている」ことが多い。無理な運指・指の跳躍により、かえって読譜を難しくしているのである。開発段階としては、弾きやすく、歌いやすく、音楽的な「新しい子どもの歌」の編曲をめざした。連携研究者の所属する大学の附属幼稚園で使用する曲を収集し、編曲に加えることとした。 試行段階としては、編曲を完了した「新しい子どもの歌」を連携研究者の所属する大学の授業で学生に演奏してもらい、「弾きやすく」、「歌いやすく」、「音楽的な」編曲について幅広く聞き取り調査を行った。この調査により本研究への示唆を得ることができた。 学会発表として、「『新しい子どもの歌』編曲と作曲への新たな試み」を行った。 作品発表として、連携研究者による「音楽のたまて箱 vol.2-子どもとともに創る・楽しむ-」に参加、子どもの詩による歌を発表した。詩と音楽について、声楽家・ピアニストとともにさらに研究を深めることができた。無伴奏混声合唱作品を発表した。 年度末に連携研究者と進捗状況を確認し、最終年度に向けての調整を重ねた。国内の作品発表の場においては、合唱曲、歌曲、器楽曲を発表し、作曲家や演奏家に貴重な意見をいただくことができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
上記の「研究実績の概要」のとおり、学会発表や作品発表で作曲家や演奏家の意見を聞いたり、大学生への調査により、「弾きやすく」、「歌いやすく」、「音楽的な」編曲について、具体的な知見を明らかにすることができた。
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今後の研究の推進方策 |
平成29年度は実施段階としており、あらかじめ学会などでの広報活動に対して賛意を示したより広範な保育者養成校や保育現場を対象として「新しい子どもの歌」を本実施、必要に応じて、実施を指導する。その際、編曲に手直しが必要と判断した場合は、速やかに連携協力者と検討の上、編曲をし直し、より良い編曲をめざす。 平成28年度に開発した編曲作品を試行した結果、いくつかの改善点がでてきたため、平成29年度も開発を続けることとする。 調査結果はできる限り迅速に集計・分析し、担当教員・保育者にフィード・バックする。本研究の結果を学会発表する。作品発表では作品について様々な角度から作曲家や演奏家に意見を聞いて所定の成果をあげていきたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
ほぼ計画通りに使用できているので、来年度もこのまま続けていくこととする。
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次年度使用額の使用計画 |
当初の予想を越えて、学会発表や作品発表のための旅費に科研費の多くを使用することがわかったので、次年度も旅費を中心に使用する予定である。
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