| 研究課題/領域番号 |
15K13196
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| 研究機関 | 名古屋女子大学短期大学部 |
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研究代表者 |
児玉 珠美 名古屋女子大学短期大学部, その他部局等, 講師 (70352870)
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| 研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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| キーワード | デンマークの教育 / 幼小移行期 / プリスクール・クラス / 就学前教育 / 比較教育学 / ケアと学習 |
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| 研究実績の概要 |
本研究の目的は、デンマークのプリスクールクラスである0年生において「ケアから教育への移行」がどのようにカリキュラムデザインされているのか、担任であるペダゴー (社会的教育指導者・日本における保育者に相当) はケアと教育のバランスをどう構築しているのかを、デンマークの0年生の教育の概要研究及び教育現場の実態調査を通して明らかにし、デンマークの0年生を幼小移行期のプリスクールクラスの具体的なモデルとして提案することである。本研究は3年間に渡って実施する。平成27年度前期には、デンマークのECECと初等教育の制度史における0年生発足までの経緯、及び移行プログラムの概要及びカリキュラムに関して参考資料を中心に整理、考察した。後期には第一次実態調査として、公立学校2校 (ウタスレウ、ヴァレンスベック学校) の0年生の授業の参与観察調査及び関係者への面接調査を実施し、教育現場における新たなカリキュラムの遂行状態を把握し、分析考察する。
研究成果としては、平成27年5月9日、日本保育学会第68回大会における口頭発表「デンマークの幼小移行期としての0年生に関する考察」、平成27年6月14日、日本比較教育学会第51回大会における口頭発表「デンマークの新たな教育改革に対する教員意識についての考察―公立基礎学校におけるアンケート及びインタビュー調査を通して―」として成果発表した。論文としては、「デンマークのフリスコーレの授業に関する一考察」(平成28年3月31日早稲田大学教育学会紀要』第17号 pp.49-56.)において私立学校の0年生の現状をまとめた。また、現在のデンマークの教育に影響を与えていると言われるグルントヴィの教育理念について今日的な視点で論じた「グルントヴィの教育理念の今日的意義」(名古屋女子大学研究紀要第62号平成28年3月31日pp.195‐203.)を発表した。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
平成27年度は第一次0年生の実態調査として8月から9月の期間に、教育現場における0年生の参与観察調査を実施し、その半年後にも第一次実態調査の対象となった公立学校2校の現場調査を実施し、ケアから学習教育の移行の実態を明らかにする計画であった。しかしながら、保育養成校の専任講師であるため、夏期休暇及び春期休暇中の実習巡回指導が入り、デンマークへの渡航が困難な状況となった。夏期休暇中の9月には日程調整が可能となり、現地での調査活動が可能となったが、翌28年3月には、翌年度の新入生入学前導道及びオリエンテーション担当が決定し、3月末には準備等の必要があり、計画していた公立学校2校の半年後の変化に関する調査を実施することができなかった。そのため、0年生の現状の経過調査が一回実施できていない状況となっている。
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| 今後の研究の推進方策 |
平成28年度は第一次0年生実態調査に続き、第二次 0年生の実態調査(面接調査・参与観察)を8月～9月に予定している。第一次に継続し、ウタスレウ、ヴェレンスベックの各学校への授業参与及び面接調査を実施する。新学期から半年経過した子どもたちの様子、授業内容の参与観察調査とペダゴー及び1年生担当教員へのインタビュー調査を実施する。また、ペダゴ－養成校のカリキュラム及び実態調査(参与調査・面接調査)も平成29年3月には予定しているが、2回のデンマーク渡航が困難な場合は、1回に集中した現地調査を実施できるように早期における現地コーディネートを進めていく。また、デンマーク以外の国々のプリスクール・クラスの現状調査を資料を通して実施し、デンマークのプリスクールの問題点と課題も明らかにしていく。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
次年度使用額が141,272円となっているが、平成27年度み2回のデンマークにおける現地調査を計画していたが、1回の実施となったことが使用額が予算以下になった主な理由と考えられる。
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| 次年度使用額の使用計画 |
本年度平成28年度においては、デンマークにおける現地調査の実施を2回計画している。1回となった場合も長期滞在とする予定であり、渡航費及び滞在費として使用することになる。また、国内における調査活動費や国際学会への投稿論文のための翻訳料等にも使用する計画である。
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