研究課題/領域番号 |
15K13203
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
川口 純 筑波大学, 人間系, 助教 (90733329)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 多様性 / 民間運営 / 地域住民 / 教育戦略 / 周辺化された子ども |
研究実績の概要 |
本研究は、途上国における非正規課程の教育を対象として、マラウイとケニアの国際比較調査を実施している。本年度は2年計画の1年目であり、ケニアには2015年9月に2週間、12月に1週間、赴き調査を実施した(調査地:カジアド地区、キベラ地区)。マラウイには2016年に2週間の調査を実施した(調査地:リロングウェ地区、ゾンバ地区、チラズル地区)。 今回の調査では、初等学校を対象にしているが、中でもケニアではスラムやへき地の子ども、マラウイでは障害児など、周辺化された子どもにとっての非正規課程の教育実態について調査を進めた。一言に「非正規課程の教育」と言ってもその内実は多様であり、複雑であることが判明している。また周辺化された家族であっても、各家庭の教育戦略に基づき、教育形態を選択していることが判明した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
予定では、今年度は現地調査を2回実施する予定であったが、大阪大学人間科学研究科の澤村先生、国際基督教大学の西村先生からの支援、ご指導もあり、現地調査を3回に分けて実施することが出来た。また、マラウイでは十分なネットワークが構築されているが、ケニアでは不十分な準備状況であったが、上記2名の先生方が調査に同行して下さり、当初の予定以上に進展させることが出来た。
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今後の研究の推進方策 |
2年目となる2016年度には、現地調査の実施と合わせて研究発表、論文投稿など成果の公表も合わせて推進していく計画である。現地調査ではこれまで「どのような非正規課程の教育形態」があるのか、という分類が主だったが、今後は各家庭、地域において多様かつ複雑な教育形態を如何に戦略的に選別しているのか、という点を分析していく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
年度途中の夏季休業中に所属機関の異動が発生し、予定していた調査が遂行できなかったため
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次年度使用額の使用計画 |
前年度、予定していた調査分を今年度に充当させる計画である
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