研究実績の概要 |
「大学生版(QOL)」(Quality of College Student Life and Well-being)の質問紙開発を行い,日本国内大学での予備調査を行い,項目分析を行うなど、質問紙開発の手順を順次着実にこなした。医療分野におけるQOLに詳しい研究者を招き,その理論枠組みや複数ある包括的尺度のQOL指標の質問項目を具体的に検討したり,経済系の研究者を招き,経済学におけるwell-being研究の情報提供を頂いたりすることで,質問項目の原案をつくることを行った。その過程のなかで、過敏性腸症候群(IBS)や様々な心理尺度、経済格差を測る尺度を盛り込んだ学際的な質問紙を作成した。改訂嫌悪傾向・感受性尺度(DPSS-R) [嫌悪傾向(DP)8項目、嫌悪感受性(DS)8項目]、BIS/BAS尺度[罰の回避傾向(BIS) 7項目、報酬への接近傾向(BAS) 13項目、[駆動(D) 4項目、刺激探求(FS) 4項目、報酬反応性(RR) 5項目でも可]]、欧州社会調査の幸福度項目15項目、精神的幸福尺度(PWB) 8項目、権威主義的伝統主義的尺度 10項目、健康関連QOL尺度(SFI-8) 8項目、Kasariの身体活動指標修正版 5項目(失敗)、Q33-42:過敏性腸症候群 診断基準(ROME-III) 10項目、過敏性腸症候群重症度指標(IBS-SI) 7項目、年収や金銭感覚、経済格差感覚を、教育学から、学歴や専攻状況などを盛り込んだ。実際に、日本(東京、福岡2000人)と中国(北京1000人)でインターネットによる調査を行った。
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