21世紀の情報コミュニケーション技術は、社会と文化のあり方を変化させてきた。米国シリコンバレーのICT企業で働く人々は、このデジタル革命の可能性と課題とをよく理解する人々であり、かって「コンピュータ・キッズ」と呼ばれていた彼らも、近年は家庭を持ち子どもの親となった。 本研究は、彼らの持つ未来社会イメージと、その未来に向けて成長する子どものための教育戦略を探究することであった。 シリコンバレーの新しい経済活動は、人々の価値やライフスタイルに変化をもたらしており、教育戦略はその延長上にある。例えば、多文化主義はもう倫理的態度ではなく、ICT生産物を世界という多文化市場に供給する上での基本条件である。
|