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2015 年度 実施状況報告書

教員養成の意識をグローバル化するASEAN協働教員養成インターンシップ開発

研究課題

研究課題/領域番号 15K13221
研究機関千葉大学

研究代表者

野村 純  千葉大学, 教育学部, 教授 (30252886)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワード科学教育 / 文理融合教育 / ASEAN諸国 / アクティブラーニング / 留学 / 留学生 / 科学実験 / 海外教育体験
研究実績の概要

経済が先導するグローバル化の中、人材のボーダレス化が進んでおり、優秀な人材は世界にその活躍の場を広げている。一方で日本では若者の「内向き化」が進行している。このことは家電製品のガラパゴス化に見られる、文化的、経済的孤立を招くと考えられる。さらに将来的に日本の世界におけるプレゼンス低下につながる重大な問題である。また、少子化に伴う社会構造の変化による労働人口の減少は徐々に深刻さを増し、海外からの労働者に向けてますます門戸を開いていかざるを得ないのが日本の現状である。
このため教育者の意識変化を誘導し、教育現場においてグローバル化への対応力を含めグローバル化への改革を進める方策を探ることが本申請研究の目的である。
このために日本における高大教育コンソーシアムの構築と日本-ASEAN教育コンソーシアムとの連携関係を確立を目指した。この結果、本プログラム実施のプラットフォームとなる教育研究のネットワークの形成が進んだ。次に環境科学の授業などを活用し、科学教材・授業開発を行った。この授業では千葉大大学生が学習プログラムを開発し、これを用いてASEANの留学生に対し実験講座を開設した。これら講座の参加者に対し聞き取り調査を実施することで課題を検討した。この結果、ASEANでは知識として科学実験については学習するが、実際に経験する機会が少ないことが確認された。また、これらの経験を通して日本の学習システムを高評価することも示された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

すでに研究の基盤となる研究組織の立ち上げを行い、各国の教育および科学研究者の協力が出来上がっている。この中で実際にパイロットプログラムを作成するとともに、ASEAN諸国の留学生を対象に施行しており、データの蓄積が進められている。また、これら取り組みを生かした海外派遣プログラムを、タイのチュラロンコン大学教育学部および理学部との連携の下、実施している。この結果、教員志望学生のグローバル化への意識が芽生えるとともに、若者間でのネットワークが構築され、SNSなどを介しての交流が拡大していくことが示された。さらに日本および対の食文化等の文化交流を通してそれぞれの文化への関心が惹起されるとともに、それまで漠然と考えていた日本人としてのアイデンティティについて意識し、これを深めようという思考が生まれることについても示された。さらに興味深いことには各国の学生がそれぞれの文化を意識することで帰って互いの文化を尊重することが可能になることも示された。

今後の研究の推進方策

現在開発している科学教育教材および文化交流プログラムをアーカイブするとともに、今後現在の学習教材のブラッシュアップを日本およびASEAN諸国の留学生および教育・研究者により進める。また、新たな視点での教育教材開発に取り組みこれを日本でASEAN諸国の留学生を対象に試行し、基礎データを得るとともに海外派遣の機会を利用し、現地において実施し、その成果に関するデータを収集する。

  • 研究成果

    (10件)

すべて 2016 2015 その他

すべて 国際共同研究 (5件) 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 謝辞記載あり 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 2件)

  • [国際共同研究] ボゴール農業大学/ウダヤナ大学/インドネシア大学(インドネシア)

    • 国名
      インドネシア
    • 外国機関名
      ボゴール農業大学/ウダヤナ大学/インドネシア大学
    • 他の機関数
      2
  • [国際共同研究] チュラロンコン大学/マヒドン大学/カセサート大学(タイ)

    • 国名
      タイ
    • 外国機関名
      チュラロンコン大学/マヒドン大学/カセサート大学
    • 他の機関数
      2
  • [国際共同研究] 王立プノンペン大学(カンボジア)

    • 国名
      カンボジア
    • 外国機関名
      王立プノンペン大学
  • [国際共同研究] ベトナム国家大学(ベトナム)

    • 国名
      ベトナム
    • 外国機関名
      ベトナム国家大学
  • [国際共同研究] ナンヤン工科大学(シンガポール)

    • 国名
      シンガポール
    • 外国機関名
      ナンヤン工科大学
  • [雑誌論文] 科学教育をベースとした海外教員インターンシップが学生にもたらす影響の解析2016

    • 著者名/発表者名
      吉田恭子、野村純、山野芳昭、大嶌竜午、サプト・アシャディアント、馬場智子、山田響子、飯塚正明、板倉嘉哉、加藤徹也、木下龍、小宮山伴与志、下永田修二、白川健、杉田克生、髙木啓、辻耕治、鶴岡義彦、中澤潤、林英子、藤田剛志、ベヴァリー・ホーン、山下修一、大和政秀、米田千恵
    • 雑誌名

      千葉大学教育学部研究紀要

      巻: 64 ページ: 97-102

    • 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] Cyototoxicity of crude extract from sponge-associated bactera against Molt4 leukemic cell lines through apoptosis2015

    • 著者名/発表者名
      AI Kawarati,Jun Nomura, Nahrowi Ramli, Aris Tri Wahyudi
    • 雑誌名

      International Journal of Pharmacy and Pharmaceutical Sciences

      巻: 7-12 ページ: 246-249

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [学会発表] ASEAN Student's Reflection: The Role of Japan's Higher Education in Fostering Global Human Resources through the Twin College Envoys Program2015

    • 著者名/発表者名
      Sapto Ashardianto, Ryugo Oshima, Satoko Baba, Jun Nomura
    • 学会等名
      The Seventh IAFOR Asian Conference on Education 2015
    • 発表場所
      Art Center of Kobe、兵庫県、神戸市
    • 年月日
      2015-10-21 – 2015-10-25
    • 国際学会
  • [学会発表] Development of a novel method for creation of teaching material which is based on cutting-edge science2015

    • 著者名/発表者名
      Jun Nomura, Yoshiaki Yamano, Ryugo Oshima, Satoko Baba, Sapto Ashardianto, Masaaki Iizuka, Tetsuya Kato, Shuji Shimonagata, AkirTakaki, Horne Beverley, Shuichi Yamashita, Koji Tsuji, Masahide Yamato, Chie Yoneda, Katsuo Sugita, Yoshiya Itakura
    • 学会等名
      The fourth International conference of East-Asian association for Science Education
    • 発表場所
      Beijing Normal University, Beijin, China
    • 年月日
      2015-10-16 – 2015-10-18
    • 国際学会
  • [学会発表] 科学教育活動をベースとした海外教員インターンシップが学生にもたらす影響の分析2015

    • 著者名/発表者名
      吉田恭子、野村純、山野芳昭、大嶌竜午、サプト・アシャディアント、馬場智子、山田響子、飯塚正明、板倉嘉哉、加藤徹也、木下龍、小宮山伴与志、下永田修二、白川健、杉田克生、髙木啓、辻耕治、鶴岡義彦、中澤潤、林英子、藤田剛志、ベヴァリー・ホーン、山下修一、大和政秀、米田千恵
    • 学会等名
      日本科学教育学会第39回年会
    • 発表場所
      山形大学、山形県、山形市
    • 年月日
      2015-08-21 – 2015-08-23

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公開日: 2017-01-06   更新日: 2022-02-22  

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