研究実績の概要 |
本研究では,東アジアにおいて追究すべき「市民性」を育成する授業モデルとして,「人権教育」を核にした社会科授業を構築することを目的としている。そのため、本研究では,「人権教育」「市民性」「社会科授業」という3つのキーワードをもとにして,日本・中国・韓国の学校現場でのリサーチから理論的枠組みを導出し,人権教育を核にした「東アジア型」社会科授業を構築するために,(1)東アジアの社会科授業を「人権教育」を核に据えて分析する研究の方法論,(2)東アジアの社会科授業を教師と子どもの関係性から解明する研究の対象,(3)東アジアの社会科授業を理論と実践の双方から構築する研究成果の還元の3点に着目して研究を進めた。 本年度は,東アジア各国での「人権教育」「市民性」を核にした社会科授業の観察やインタビュー,文献調査等の研究成果を踏まえ,実践的な枠組みを析出し,人権教育を核にした「東アジア型」社会科授業を提案した。そして,本研究のまとめとして,理論的・実践的な枠組みから導出した人権教育を核にした「東アジア型」社会科授業のパースペクティブをもとに,そのモデル化を図った。それをもとに,学会や学校現場でモデルの検証と報告を行った。
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