本研究の目的は,子どもの「生きる力」の育成という観点から道徳教育とキャリア教育の一体化の可能性を追求することにあった。本研究では道徳教育において中核となる諸理念についての検討と,道徳教育とキャリア教育の実践・調査を通じて,キャリア教育の視点から実施される道徳教育という理念を彫琢し,教材を作成した。キャリア発達を備えた道徳教育では,家庭や地域社会との連携を図りながら,教師と児童・生徒及び児童・生徒同士の人間関係を深めることができる。このアプローチと教材によって、互いに連携しながら学校運営と道徳教育を行える教員と地域住民の「高度化」に貢献することが期待される。
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