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2016 年度 実績報告書

UVレーザによる精密ナノ空孔化技術の開発

研究課題

研究課題/領域番号 15K13307
研究機関東京理科大学

研究代表者

河合 武司  東京理科大学, 工学部工業化学科, 教授 (10224718)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2017-03-31
キーワード中空粒子 / 紫外線レーザ
研究実績の概要

我々は気水界面に展開した高分子ナノ粒子に水銀ランプの紫外線 (254 nm)を照射すると、中空粒子が得られることを見出した。本研究では、指向性の高いUVレーザ光(266 nm)を通常の紫外線ランプの代わりに用いて、空孔サイズや空孔位置の精密制御にチャレンジすることを目的としている。本年度は、粒子の中空化に及ぼす(1)UVレーザの照射時間の影響、(2)レーザ光の照射角度の影響について検討した。さらに、レーザ光照射の方位角を変えることによる空孔数の制御についても検討した。
水面上に展開した粒径500 nmのポリスチレン粒子にUVレーザ(35 mW/cm2)を60秒間照射すると約50 nmの空孔が生成するが、空孔サイズは80秒の照射時間では120 nm、120秒では250 nmまで大きくなることがわかった。また、空孔の形態は照射時間が長くなると球形から楕円形に徐々に変化し、120秒では空孔がポリスチレン粒子を貫通した。UV光の照射角度によって、空孔形成位置を中央部から周辺部に精密に調整できることも証明した。また水銀ランプとUVレーザの比較を行ったところ、UVレーザを用いた方が空孔サイズ分布は小さく、さらに空孔の形成位置は均一であり、精密な空孔制御に向いていることが示唆された。
水面上のポリスチレン粒子膜を回転させることによって、UV光照射の方位角を変えたところ、2つの空孔が形成することを確認した。すなわち、照射方位角によって空孔数を自在に制御できることを証明した。この場合、粒子膜の回転軸の中心とレーザ照射位置を一致させることが重要であることも明らかとなった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2017 2016

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] ポリスチレン粒子を鋳型とした金属ナノリングの新規作製法2017

    • 著者名/発表者名
      吉田潤・市川大翔・ワン カーシェン・伊村芳郎・河合武司
    • 学会等名
      日本化学会第97春季年会
    • 発表場所
      慶應義塾大学
    • 年月日
      2017-03-16 – 2017-03-19
  • [学会発表] ポリスチレン粒子へのUV照射による新規中空化技術の開発とその応用2016

    • 著者名/発表者名
      高橋実和, ワン カーシェン, 伊村芳郎, 河合武司
    • 学会等名
      第67回コロイドおよび界面化学討論会
    • 発表場所
      北海道教育大学旭川校
    • 年月日
      2016-09-22 – 2016-09-24
  • [学会発表] コロイド粒子膜をレンズとして用いた紫外線照射による有機薄膜への自在形状パターニング2016

    • 著者名/発表者名
      市川大翔, ワン カーシェン, 伊村芳郎, 河合武司
    • 学会等名
      第67回コロイドおよび界面化学討論会
    • 発表場所
      北海道教育大学旭川校
    • 年月日
      2016-09-22 – 2016-09-24

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公開日: 2018-01-16  

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