本研究では、リアルタイムオペレーティングシステム(RTOS)を用いて金属細線でのエレクトロマイグレーション制御システムを構築した。この際、エレクトロマイグレーション原子の移動を時間確定的に「その場」制御し、単一原子スケールでの移動・操作を精緻に調整しながら原子スケールの接点構造やギャップ構造を作製した。さらに、これまでに蓄積した制御データを参照して自律的に実験パラメータを逐次決定する人工知能アルゴリズムを開発し、人工知能アプローチ型の新たなエレクトロマイグレーション制御システムを構築した。これより、単一原子単位での帯電構造の形成や新物性の機能探索、また、原子デバイス作製技術の可能性が拓かれた。
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