抵抗、インダクタ、キャパシタに続く第4の素子として、通過電荷量に応じて抵抗が変化する「メモリスタ」が注目されている。本研究では、「通過光量に応じて光透過率が変化する光メモリスタ」を実現した。 紫外線照射により緑色光の透過率が減少し、緑色光照射により透過率が回復する、フォトクロミック材料「ジアリールエテン」(1988年立教大学入江教授発見)をクラッドまたはコアに含む光導波路を形成し、光メモリスタを実現した。だが、緑色光の回復時定数は0.2秒~数分と長く目標とするミリ秒に達しない。そこで、物理モデルを構築し実験結果を模擬した結果、ジアリールエテン濃度低下によりミリ秒時定数になるという予測が得られた。
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