Si(111)√3x√3-B基板表面にBi原子を室温蒸着することにより、表面にBi(110)超薄膜島が形成される。これらのBi(110)島は、Si(111)√3x√3-B基板格子に整合する形で6つの特徴的な方向に成長する。ただしこれらの島がA7構造あるいはBP構造のいずれの結晶構造を持つかは、表面のBi原子配列の走査トンネル顕微鏡観察からは決定できない。このためこれらの島の電子状態の、走査トンネル分光、および角度分解光電子分光による計測を行った。実験の結果、得られたBi(110)島はBP構造を持つ可能性が高いことが明らかになった。
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